高次脳機能障害とは——目に見えない後遺症について

高次脳機能障害とは——目に見えない後遺症について 情報・解説

正直に言うと、俺には高次脳機能障害の自覚症状はまったくない。記憶力が落ちたとも、注意力が続かなくなったとも感じたことがないし、疲れやすくなった感覚もない。それどころか、発症前より頭がスッキリしていて、むしろポジティブになった感覚すらある。診断や検査を受けたこともない。ただ、脳梗塞の後遺症としてよく名前が挙がる言葉なので、自分には関係なくても、知っておく価値はあると思って調べてみた。

高次脳機能障害とは何か

高次脳機能障害とは、脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)や頭のけが、低酸素脳症などによって脳が損傷を受けた結果、脳の機能に障害が出て、日常生活や社会生活に支障が生じる状態のことを言う。手足の麻痺のような単純な運動障害や感覚障害ではなく、知覚と運動をつなぎ合わせて判断するような、より高いレベルの脳の働きに異常が起きるのが特徴らしい。

主な症状

調べてみると、高次脳機能障害の症状にはいくつかの種類があるようだ。

物の置き場所を忘れたり、新しい出来事を覚えられなかったり、同じ質問を繰り返してしまうといった「記憶障害」。集中力が続かない、ひとつのことに気を取られると他のことに気づけなくなるといった「注意障害」。意図した動作や指示された動作がうまく行えない「遂行機能障害」。周囲の物事に関心を示さなくなったり、感情のコントロールが難しくなったりする「社会的行動障害」。これらが単独、あるいは組み合わさって現れるらしい。

いずれも、脳梗塞になる前にはできていたことが、うまくいかなくなるという形で表れるのが特徴のようだ。

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なぜ「見えない障害」と呼ばれるのか

高次脳機能障害は「見えない障害」とも呼ばれているらしい。外見からは分かりにくく、周囲から理解されにくいという特徴がある。身体障害を伴わない場合は、身体障害者手帳の対象にもならず、本人も自覚しにくいという点が、この障害の厄介なところだと調べていて感じた。

正直、これを読んで少し引っかかったのは、「本人も自覚しにくい」という部分だ。俺自身は症状を感じたことがないと書いたけど、それが本当に何もないからなのか、それとも気づけていないだけなのか、厳密には分からない。ただ、発症から長い年月が経った今も、仕事や日常生活で困ったことは一度もないし、周囲から「前と変わった」と言われたこともない。そのあたりを踏まえると、少なくとも生活に支障が出るレベルの高次脳機能障害はないんだろう、というのが今の俺の理解だ。

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診断・検査の流れ

高次脳機能障害と診断されるには、脳の損傷によって脳の働きの低下が起きていることを確認する必要があるらしい。具体的には、MRIなどの脳画像検査に加えて、問診や知能テストなどの神経心理学的検査を受ける流れになるようだ。

俺自身はこうした検査を受けたことは一度もない。発症直後の急性期に、こうした検査を提案されなかったのは、目に見える麻痺などの後遺症が軽かったことも関係しているのかもしれない。

支援制度が新しく動き出している

調べていて知ったんだけど、高次脳機能障害の当事者を支援するための新しい法律「高次脳機能障害者支援法」が成立し、2026年4月から施行されているらしい。この法律によって、医療・リハビリから生活支援、社会参加支援まで、切れ目のない支援体制を目指しているそうだ。

もし今、自分や家族の様子に「前と何か違う」という違和感を持っている人がいたら、こうした制度も含めて、一度専門の医療機関や支援センターに相談してみる価値はあると思う。

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まとめ

高次脳機能障害は、脳卒中などによる脳の損傷で、記憶・注意・遂行機能・感情コントロールといった目に見えない部分に支障が出る状態だ。外見からは分かりにくく、本人も自覚しにくいという特徴があるからこそ、「見えない障害」と呼ばれている。

俺自身は診断も検査も受けたことがなく、自覚症状も感じたことがない。それが幸運だったのか、単に軽度で済んだからなのか、正確なところは分からない。ただ、同じ脳梗塞の後遺症でも、こういう目に見えない形で表れることがあるという事実は、知っておいて損はないと思う。


著者:のぞむ(脳梗塞・心不全・糖尿病の当事者)
自分の闘病経験が、誰かの「まさか自分が」を防ぐヒントになれば、このブログを書く意味があると思っています。
※この記事は当事者の体験と公開情報をもとに作成しています。医療上の判断は必ず医師にご相談ください。

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