「いびきをかいている」と言われることがあります。
自分では気づかないのですが、
脳梗塞と睡眠の関係を調べるうちに、
「いびき」が思っていたより重要なサインかもしれないと知りました。この記事では、脳梗塞と睡眠——特に睡眠時無呼吸症候群との関係を整理します。
「いびきくらいで大げさな」と思っている方にこそ、読んでほしい内容です。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは
睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)とは、睡眠中に繰り返し呼吸が止まったり浅くなったりする状態です。
一般的に、10秒以上の呼吸停止が1時間に5回以上起きると睡眠時無呼吸症候群と診断されます。重症になると1時間に20〜30回以上呼吸が止まるケースもあります。
「太った中高年男性の病気」というイメージを持たれがちですが、体型に関わらず発症することがあります。また、約4割の患者が自覚症状をほとんど感じていないとされており、気づかないまま放置されているケースが少なくありません。
なぜ睡眠時無呼吸症候群が脳梗塞リスクを高めるのか
睡眠中に呼吸が止まると、体内の酸素濃度が急激に低下します。この状態が繰り返されることで、以下のメカニズムで脳梗塞リスクが高まります。
① 高血圧が進む
酸欠状態になると交感神経が刺激され、血圧が急上昇します。これが繰り返されることで慢性的な高血圧につながり、動脈硬化が加速します。高血圧は脳梗塞の最大のリスク因子です。
② 血液が固まりやすくなる
酸素不足が続くと血液の粘度が上がり、血栓ができやすくなります。
③ 心臓・血管への負担が増す
睡眠中の酸欠から呼吸を回復させようとする際、心臓に大きな負荷がかかります。心房細動などの不整脈を引き起こすリスクも高まります。
睡眠時無呼吸症候群がある人は、健康な人と比較して脳卒中の発症リスクが約3.5倍になるという報告があります。また中等症〜重症になると、7〜8年後に20〜30%の方が脳梗塞や心筋梗塞で亡くなるという調査データもあります。

脳梗塞後に睡眠時無呼吸症候群が起きることもある
脳梗塞と睡眠時無呼吸症候群は一方向の関係ではありません。脳梗塞そのものが睡眠時無呼吸症候群を引き起こすこともあります。
脳梗塞によって呼吸をコントロールする脳の領域が障害されると、「中枢性睡眠時無呼吸症候群」が発症することがあります。脳梗塞後に睡眠呼吸障害が併発すると、再発リスクや死亡リスクが高まるだけでなく、リハビリの回復も遅れることが知られています。
セルフチェック——こんな症状は要注意
以下の症状に当てはまるものがある場合、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。
- 大きないびきをかく
- 寝ている間に呼吸が止まっていると指摘されたことがある
- 朝起きると頭痛がある
- 夜中に何度もトイレに起きる
- 日中に強い眠気がある、居眠りしてしまう
- 熟睡感がない・疲れが取れない
- 起床時に口が乾いている
俺はいびきをかくことがあると言われています。
検査はまだ受けていないのですが、
脳梗塞との関係を知ってからは
「そのうち受けよう」ではなく「早めに確認した方がいい」
という気持ちに変わりました。
いびきを「たいした問題じゃない」と思っていた自分を
少し反省しています。
診断・治療はどうするか
検査方法
睡眠時無呼吸症候群の診断には「終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)」が一般的です。通常1泊2日の検査入院の形式をとります。最近は自宅で行える簡易検査キットもあり、まずはかかりつけ医に相談してみてください。
治療法
中等症〜重症の睡眠時無呼吸症候群に対して最も効果的な治療法はCPAP(シーパップ)療法です。就寝時に鼻にマスクをあて、空気を送り込んで気道を開通させる装置です。
CPAP療法には降圧効果があり、脳梗塞や心筋梗塞のリスクを下げて生存率を高めることも確認されています。「装置をつけて寝るのは面倒」と感じる方もいますが、脳梗塞の再発予防という観点では非常に有効な治療です。
軽症の場合は、横向きで寝る・体重を減らす・飲酒を控えるといった生活改善で症状が改善するケースもあります。
睡眠と血圧の関係も忘れずに
睡眠不足そのものも脳梗塞リスクを高めます。睡眠中は通常、血圧が10〜20%低下します(「ディッパー型」)。しかし睡眠が乱れると血圧が夜間も下がらない状態(「非ディッパー型」)になり、血管への負担が続きます。
目安として1日6〜8時間の睡眠を確保し、就寝・起床のリズムを一定に保つことが血圧管理にも役立ちます。

まとめ
- 睡眠時無呼吸症候群があると脳卒中リスクが約3.5倍になる
- 酸欠→高血圧・血栓・不整脈というメカニズムで脳梗塞リスクが高まる
- 脳梗塞後に睡眠時無呼吸症候群を発症することもある
- いびき・日中の眠気・起床時の頭痛などの症状があれば検査を検討する
- CPAP療法は脳梗塞・心筋梗塞リスクを下げる効果が確認されている
- 睡眠不足・睡眠の質の低下も血圧管理に悪影響を与える

著者:のぞむ(脳梗塞・心不全・糖尿病の当事者)
自分の闘病経験が、誰かの「まさか自分が」を防ぐヒントになれば、このブログを書く意味があると思っています。
※この記事は当事者の体験と公開情報をもとに作成しています。医療上の判断は必ず医師にご相談ください。


コメント