脳梗塞後のリハビリ、実際どんなことをするのか

脳梗塞後のリハビリ、実際どんなことをするのか リハビリについて

「リハビリって、どんなことをするんだろう」

倒れた直後、俺が最初に不安に思ったのはそれでした。

脳梗塞は治療が終わればそれで終わりではありません。
むしろ退院後の生活を取り戻すために、
リハビリこそが本番と言っても過言ではないくらいです。

この記事では、脳梗塞後のリハビリが実際にどんな内容なのかを、
自分の体験を交えながら解説していきます。

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リハビリは3つのステージに分かれる

脳梗塞後のリハビリは、発症からの時期によって**急性期・回復期・維持期(生活期)**の3段階に分かれます。それぞれ目的も内容も異なります。

ステージ時期の目安場所主な目的
急性期発症〜2〜3週間急性期病院廃用症候群の予防・基本動作の回復
回復期発症〜最長150日回復期リハビリ病院集中的な機能回復・日常生活動作の向上
維持期退院後〜自宅・デイケアなど回復した機能の維持・社会復帰

俺は急性期病院でひとまず症状が落ち着いてから、
回復期のリハビリ病院に転院しました。

転院と聞いた時は「また環境が変わるのか」と正直戸惑いましたが、
回復期病院では1日の大半がリハビリで埋まるくらい、
とにかく集中してリハビリに取り組める環境でした。

急性期リハビリ:まず「動ける体」を取り戻す

急性期病院では、治療と並行してリハビリが始まります。発症から48時間以内に開始することが推奨されており、寝たきり状態が続くことによる筋力低下や関節の拘縮(こうしゅく)を防ぐことが最初の目標です。

この時期のリハビリは激しいものではなく、ベッドの上で手足を動かす、座る練習をする、といった基本的な内容から始まります。

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回復期リハビリ:3種類の専門家が関わる

回復期リハビリ病院では、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士という3職種の専門家がそれぞれ担当を持ち、1日最大3時間のリハビリを行います。

理学療法(PT):歩く・立つ・動く

理学療法士(PT)が担当する、基本的な身体機能の回復を目指すリハビリです。

主な内容は歩行訓練、筋力トレーニング、バランス訓練、関節可動域訓練などです。

俺が一番時間をかけたのは歩行訓練でした。

最初は平行棒につかまってやっと数歩歩けるくらいでしたが、
毎日少しずつ距離が伸びていく感覚が、
数少ない「回復している」という手応えになっていました。

バランス訓練では片足立ちや不安定な台の上に乗る練習もあり、
「こんなことで転ぶのか」と自分の体の不安定さを実感しました。

作業療法(OT):手を使う・生活動作を取り戻す

作業療法士(OT)が担当する、日常生活に必要な動作を回復させるリハビリです。

手指の細かい動作練習、箸やペンを使う練習、着替え・食事・トイレなどの日常生活動作(ADL)の訓練が中心になります。

作業療法では、豆をつまんで容器に移す練習や、
ペンで字を書く練習をよくやりました。

「こんな単純なことがこんなに難しいのか」と思うことの連続で、
焦りと情けなさで複雑な気持ちになったのを覚えています。
でも逆に言えば、それだけ毎日「できること」が増えていく実感もありました。

言語療法(ST):話す・飲み込む

言語聴覚士(ST)が担当する、言語機能や嚥下(えんげ)機能のリハビリです。失語症や構音障害、食事の際の飲み込みに問題がある場合に行います。

俺の場合は、入院初期に言語療法も受けましたが、
言語面に大きな問題はなかったため、
途中から理学療法と作業療法に絞られていきました。

言語に問題が出なかったのは、本当に運がよかったと思っています。

「発症から3ヶ月」が最も回復しやすい時期

脳梗塞のリハビリには「脳の可塑性(かそせい)」という現象が関係しています。損傷した脳の周辺が新しい神経回路を作り直そうとする働きで、発症から3ヶ月程度がこの可塑性が最も高い時期とされています。

この時期に集中的にリハビリを行うことが、その後の回復に大きく影響します。回復期病院への転院を勧められた場合は、できる限り前向きに検討することをおすすめします。

また、回復期リハビリ病院に入院できる期間は、脳梗塞の場合発症から最長150日と医療制度上の上限が定められています。限られた時間を有効に使う意識が大切です。

退院後の維持期:回復を止めないために

回復期病院を退院した後も、リハビリは続きます。外来リハビリ、デイケア、訪問リハビリなどの形で継続することが一般的です。

「6ヶ月の壁」という言葉がかつてよく言われていましたが、近年の研究では発症から6ヶ月以降もゆるやかに回復が続くことが明らかになっています。退院後も諦めずに続けることが大切です。

まとめ

脳梗塞後のリハビリの流れをまとめます。

  • 急性期(発症直後〜2〜3週間):廃用症候群の予防、基本動作の開始
  • 回復期(発症〜最長150日):理学療法・作業療法・言語療法による集中リハビリ
  • 維持期(退院後):外来・デイケア・訪問リハビリで機能を維持

リハビリは「やらされるもの」ではなく、「自分の生活を取り戻すためのもの」です。つらい時期もありますが、毎日少しずつ積み重ねることが、確実に回復につながっていきます。

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著者:のぞむ(脳梗塞・心不全・糖尿病の当事者)
自分の闘病経験が、誰かの「まさか自分が」を防ぐヒントになれば、このブログを書く意味があると思っています。
※この記事は当事者の体験と公開情報をもとに作成しています。医療上の判断は必ず医師にご相談ください。

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