「介護保険って、お年寄りのための制度じゃないの?」
俺も倒れる前はそう思っていました。
実は脳梗塞は「特定疾病」に指定されており、
40歳以上であれば介護保険を利用できる可能性があります。
退院後の生活を支える重要な制度ですが、
知らないまま申請しそびれる人も少なくありません。
この記事では、脳梗塞後の介護保険について整理します。
介護保険とは
介護保険は、要支援・要介護と認定された方がさまざまな介護サービスを利用する際に、費用の一部を給付してもらえる制度です。
通常は65歳以上が対象ですが、脳梗塞(脳血管疾患)は介護保険の特定疾病に指定されています。そのため、40歳以上であれば脳梗塞が原因で介護が必要な状態になった場合、介護保険を利用することができます。
40歳〜64歳の方が介護が必要となった原因として、脳卒中が最も多く(51.1%)、関節疾患(9%)・脊髄損傷(5%)を大きく上回っています。決して「高齢者だけの制度」ではありません。
申請のタイミング——退院前から動く
介護保険の申請から認定まで約1か月かかります。退院してから申請を始めると、サービスが必要な時期に間に合わないことがあります。
入院中・退院前から準備を始めることが重要です。病院の医療ソーシャルワーカーに相談すれば、申請のサポートをしてもらえます。
申請から利用開始までの流れ
STEP 1:市区町村の窓口で申請する
お住まいの市区町村の担当窓口(福祉課・高齢者福祉課など)で要介護認定の申請を行います。本人または家族が申請できます。
STEP 2:認定調査を受ける
市区町村の職員またはケアマネジャーが自宅や病院に訪問し、日常生活の動作や認知機能などを調査します。同時に主治医が「主治医意見書」を作成します。
STEP 3:要介護度が認定される
調査結果と主治医意見書をもとに審査が行われ、要支援1〜2・要介護1〜5の7段階で認定されます。認定結果によって利用できるサービスの上限額が変わります。
STEP 4:ケアプランを作成する
ケアマネジャーと相談しながら、どのサービスをいつ・どれだけ利用するか(ケアプラン)を決めます。
STEP 5:サービス利用開始
ケアプランに基づいてサービスを利用します。費用の自己負担は原則1割です(所得によって2〜3割の場合も)。
利用できる主なサービス
介護保険のサービスは在宅系と施設系の2種類に分かれます。
在宅系サービス(自宅で生活しながら利用)
| サービス名 | 内容 |
|---|---|
| 訪問介護 | ヘルパーが自宅を訪問し、身の回りの介助をする |
| 訪問リハビリ | 理学療法士・作業療法士が自宅でリハビリを行う |
| 通所リハビリ(デイケア) | 施設に通いリハビリを受ける |
| 通所介護(デイサービス) | 施設に通い入浴・食事・レクリエーションを受ける |
| 短期入所(ショートステイ) | 短期間施設に入所し、介護・リハビリを受ける |
| 福祉用具レンタル・購入 | 車椅子・杖・ベッドなどをレンタルまたは購入 |
| 住宅改修費の支給 | 手すり設置・段差解消などの自宅改修費用を補助 |
施設系サービス(施設に入所して利用)
後遺症が重く在宅での介護が難しい場合は、特別養護老人ホーム・介護老人保健施設などへの入所も選択肢になります。
退院後のリハビリにも使える
脳梗塞の回復期リハビリ病院を退院した後、要介護認定を受けていれば通所リハビリ(デイケア)や訪問リハビリを介護保険で利用できます。
医療保険によるリハビリには日数制限がありますが、介護保険によるリハビリには日数制限がありません。退院後も継続的にリハビリを続けたい方にとって、介護保険は重要な選択肢です。

「自分には早い」と思わずに確認を
俺は発症当時34歳だったので、
介護保険という選択肢を考えたことがありませんでした。でも、後遺症が残った若い世代でも申請できる制度だと知っていたら、
退院後の選択肢が広がっていたかもしれません。「介護保険は関係ない」と思い込まず、
まず医療ソーシャルワーカーや市区町村の窓口に確認してみてください。
「使えなかった」より「確認した上で使わなかった」の方が、
ずっと安心できます。
まとめ
- 脳梗塞は介護保険の「特定疾病」に指定されており、40歳以上なら申請できる
- 申請から認定まで約1か月かかるため、入院中・退院前から準備を始める
- 要支援1〜2・要介護1〜5の7段階で認定され、認定度によって利用できるサービスが決まる
- 在宅系サービス(訪問リハビリ・デイケアなど)と施設系サービスがある
- 退院後のリハビリに日数制限なく使えるのが介護保険の大きなメリット
- 「自分には関係ない」と思わず、まず医療ソーシャルワーカーに相談する


著者:のぞむ(脳梗塞・心不全・糖尿病の当事者)
自分の闘病経験が、誰かの「まさか自分が」を防ぐヒントになれば、このブログを書く意味があると思っています。
※この記事は当事者の体験と公開情報をもとに作成しています。医療上の判断は必ず医師にご相談ください。


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