多汗症治療を決意するまで――手術も費用も怖かったけど、やるなら今しかないと思った日

治療を決意するまで――「やるなら今しかない」と思った日 体験談

汗の量は、じわじわと俺の生活を侵食していった。

最初は「汗っかきだから」で済ませていた。でも段々と、そうも言っていられなくなってきた。人前に出るのが億劫になった。外出のたびにタオルとリストバンドを準備して、帽子で汗をごまかして——それが当たり前の日常になっていた。「社会生活に支障が出ている」と自覚したのは、気づけばそういう状態になってからだった。


ネットで調べた、試した、効かなかった

「なんとかならないか」と思ってネットで調べ始めた。

制汗スプレー、鍼治療、怪しげな制汗グッズ——一通り試した。結論から言うと、どれも効果はなかった。「これで治った」という口コミを信じて買ったものが、まったく意味をなさないまま引き出しの奥に消えていく。そういう経験を何度か繰り返した。

調べているうちに、多汗症を専門に診る医者がいることを知った。手術で治せる、という情報も目に入った。

でも、そこで一度立ち止まった。

多汗症の治療といえば、脇汗や手汗が中心のイメージだった。俺の場合はおでこからの汗が主で、「自分には関係ないのかな」と思った。費用のことも頭をよぎった。手術というワードも、正直怖かった。そうやってためらっているうちに、時間だけが過ぎていった。


転職が、背中を押した

動き出すきっかけは、転職だった。

新しい仕事に就いて、時間にも金銭的にも少し余裕ができた。「やるなら今しかない」と思った。誰かに背中を押してもらったわけじゃない。一人で決めた。

大げさかな、とか、本当に治るのかな、とか、不安がなかったといえば嘘になる。それでも、このままずっと汗と戦い続けるのも嫌だった。

重い腰をようやく上げた。受診する科すら最初はよくわからなかったが、とにかく動き出すことにした。


著者:のぞむ(脳梗塞・心不全・糖尿病の当事者)
自分の闘病経験が、誰かの「まさか自分が」を防ぐヒントになれば、このブログを書く意味があると思っています。
※この記事は当事者の体験と公開情報をもとに作成しています。医療上の判断は必ず医師にご相談ください。

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