正直に言うと、これまで医師や看護師からフットケアについて指導を受けたことは一度もない。自分の足を意識的にチェックする習慣もなかった。
靴擦れや巻き爪はこれまでにもあったが、糖尿病とは関係ない、よくあるものだと思っていた。今のところ、足に糖尿病らしい症状は出ていない。
ただ、今回フットケアについて調べてみて、自分が実は「気をつけたほうがいい側の人間」だったことに気づいた。脳梗塞の後遺症で、左足の指の感覚が鈍い。しびれもある。この感覚の鈍さが、糖尿病のリスクと重なると厄介らしい。
伝えられるような自分の失敗談はまだない。だからこそ、今のうちに知っておくべきことを整理しておく。
なぜ糖尿病で足のトラブルが増えるのか
糖尿病で足のトラブルが起きやすくなる理由は、主に3つあるという。
- 神経障害:足の感覚が鈍くなり、傷ややけどをしても気づきにくくなる
- 血流障害:動脈硬化などで血流が悪くなり、傷が治りにくくなる
- 抵抗力の低下:高血糖の状態は体の抵抗力を落とし、細菌感染を起こしやすくする
この3つが重なると、小さな傷に気づかないまま放置してしまい、潰瘍や壊疽(えそ)にまで進行することがある。重症化すると、足の切断が必要になるケースもあるという。
俺の場合——感覚障害と糖尿病の「二重のリスク」
俺は脳梗塞の後遺症で、左半身に温痛覚障害がある。左足の指も感覚が鈍く、しびれもある。
これは糖尿病の神経障害とは原因が違うが、「痛みや熱さを感じにくい」という結果だけを見れば、糖尿病の足のトラブルとまったく同じ構造だ。糖尿病の神経障害がこれから進んだ場合、俺は片足だけ、すでに一歩リスクが進んだ状態でスタートすることになる。脳梗塞の後遺症についてはこちらでも詳しくまとめている。

だからこそ、他の当事者よりも早めにフットケアを習慣にしたほうがいいと、今回調べて痛感した。
毎日のセルフチェックの方法
- 毎日、足の裏や指の間まで見て、触って観察する
- 見えにくい部分は鏡を使うか、家族に確認してもらう
- 長時間歩いた後や運動後は特に念入りにチェックする
- 傷、タコ、色の変化、熱っぽさがないかを確認する
爪の切り方——深爪に注意
- 爪の角を深く切り落とさない(深爪は感染の入り口になりやすい)
- 巻き爪の場合は、短く切りすぎず、長めにまっすぐ切る
靴・靴下選びのポイント
- つま先に1センチ程度の余裕があり、足の形に合った靴を選ぶ
- 柔らかい素材で、内側に硬い縫い目のない靴を選ぶ
- 靴を履く前に、中に異物が入っていないか確認する(感覚障害がある人は特に)
- 靴下は綿素材で締め付けの弱いものを。重ね履きは血行を妨げるので避ける
- 素足で歩かず、必ず靴下を履く
やけどにも要注意
湯たんぽや電気あんかによる低温やけどにも注意が必要だという。寝る前にスイッチを切る、設定温度を低くするといった対策が有効らしい。夏場は、砂浜やプールサイドを素足で歩いてやけどをするケースもあるようだ。
傷を見つけたら自己処置しない
タコやウオノメを自分で削ったり、市販薬で対処したりするのは危険とされている。傷を見つけたら、流水できれいに洗い流し、清潔なガーゼで保護したうえで、赤み・熱・腫れ・膿があればすぐに医療機関を受診したほうがいい。
糖尿病そのものについては、こちらの記事で整理している。

まとめ
自分にはまだフットケアの失敗談がない。ただ、それは「今のところ大丈夫」なだけで、「気にしなくていい」わけではないと今回痛感した。特に感覚障害がある人は、糖尿病の神経障害と同じ入り口に、すでに片足を踏み入れているようなものだと思う。
感覚障害があるとお風呂でも同じようにリスクがある。入浴時の注意点についてはこちらにまとめている。

今日から、足を毎日見る習慣だけでも始めようと思う。
著者:のぞむ(脳梗塞・心不全・糖尿病の当事者)
自分の闘病経験が、誰かの「まさか自分が」を防ぐヒントになれば、このブログを書く意味があると思っています。
※この記事は当事者の体験と公開情報をもとに作成しています。医療上の判断は必ず医師にご相談ください。


コメント